~GK陣にある信頼関係 ~
2008.11.04

11月になりました。朝の空気がひんやりとして気持ちが良いですね。私は今、12月に参加する10キロのランニング大会にむけて夜トレで準備をしているのですが、早起きして散歩に出かけると、予想を超える数のランナーがトレーニングに励んでいるんですよね。私も朝トレに変えてみようかな?

さて、リーグ戦も残すところ4試合となり、3月から始まった今年1年間を総括し始めている方もいらっしゃるのではないでしょうか。選手の中にも年初めに立てた個人目標を果たす事ができたかどうかを振り返っている者がおります。それはU-19日本代表選手でもあるGK大谷幸輝選手です。

今年、彼が掲げた大きな目標は2つ。1つは浦和レッズで試合に絡む事、2つ目は来年エジプトで開催されるFIFAU-20ワールドカップの出場メンバーに入る事。今年はその目標実現にむけての大事な1年。去年はコーチングなど課題を1つ1つクリアしていく事という目標を口にしていましたから、大分具体的な目標に変わりました。

来年のFIFAU-20ワールドカップにつながる大会が現在、サウジアラビアで開催されている『AFC U-19選手権』です。浦和レッズからは原口元気選手も招集され、原口選手は予選第1戦のイエメン戦で途中出場を果たしました。大谷選手は1学年上のGK、FC東京の権田修一選手の控えにまわっていますが、ベンチメンバーとして与えられた役割をしっかりと果たしている事でしょう。チームはグループリーグを1位で通過し、準々決勝(試合日:11月8日)へ進出しました。

大会出発前、大谷選手はこんな事を言っていました。「代表合宿へ行く前は尚史さん(土田尚史GKコーチ)と話をするんです。自信を持って出発できるから」。しかし、今回は少し怒られたと苦笑いを浮かべていました。あれは10月21日の練習です。『AFC U-19選手権』目前のサテライト練習中、大谷は練習で大事な指を痛めてしまいます。

「このボケが!」

大谷選手に期待を寄せているだけに、大事なチャンスを前にしてケガをするとは何事だと土田コーチも思わず声を荒げてしまいました。怒りに震える土田コーチの表情と不安そうに指をさする大谷選手の表情が対照的でした。幸いにも大ごとにならず、大谷選手はその後、元気に代表チームへと向かいましたが、土田コーチの心配は続きました。クラブハウスにいると、土田コーチがよくチームマネージャーに「今、向こうは何時だ?」と問いかけたり、「元気にやっているかな?」「寂しいな」とつぶやいたり、そんな姿を目にします。

GKはたった1つのポジションを争うシビアな世界ですが、それだけにコーチと選手の絆はまるで親子のようなもの。となれば、都築龍太選手や山岸範宏選手、加藤順大選手は大谷選手にとって「兄貴」でしょうか。

そういえば、大谷選手が土田コーチに怒られた日、都築選手は出場停止で一緒に練習をしていましたが、練習終了後、都築選手はすぐにクラブハウスへ戻った大谷選手のところへ行き、「大丈夫か?」と声をかけていたのが印象に残っています。GK陣の間にある強い信頼関係が伝わってきます。この信頼関係がなければチーム一丸となれないのかもしれません。

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