名古屋場所迫る 庄之助さんと邦さん
2008.07.08

先月、相次いで宴席があった。立行司木村庄之助さんと特等床山渡辺邦雄さんの会があった。

庄之助師匠とは、お付き合いいただいて35年になる。こちらが駆け出しの相撲記者だったとき、庄之助さんは幕下格で木村順一と名乗り裁いていた。その後、順調に出世し、式守伊之助から五月に庄之助となった。行事界の最高峰に昇りつめたのだ。昔から、恬淡とした欲のない人柄が皆に愛され、昇進後はスケジュールが大変だったようだ。

五月場所に花道でお会いして、当時お世話になった文化放送『大相撲熱戦十番』のスタッフでお祝いしたいと、無理やり一日空けてもらった次第だ。こうなると昔話ばかりに花が咲くものだが、庄之助さんは「当時の相撲協会と取材陣の阿吽の呼吸」を語っていた。また外国出身力士が増えた事についても行司の難しさを説明してくれた。

一方、床山の渡辺邦雄さん、我々は『邦さん』と呼び、こちらも35年のお付き合いになる。目出度く65歳の定年を迎えた。浅草ヴューホテルの大広間に300人を超える人が集合し、その人脈の華やかさは最後まで続いた。栃錦、栃の海の両横綱から初代栃光(大関)栃東(玉ノ井親方)栃赤城などの錚々たる力士の大銀杏を結い上げ、いま土俵を沸かすロシア出身の栃の心までを身近に見続けた生き字引だ。

この邦さんには家族ぐるみでお世話になった。名古屋は特に懐かしい。いまは閉店した中華料理『太平楽』の二階で麻雀や呑み会で盛り上がったものだ。歳月は流れる。だからこそ『いま』を大事にお付き合いを重ねたい。

まもなく名古屋場所の触れ太鼓が聞こえる。今年の名古屋は格別に暑いそうだ。あの頃も猛暑だった。

 

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