国技大相撲の危機
2010.06.22
困った状況だ。日々、悪い材料ばかりが、まるで『雨後のタケノコ』のように出てくる。『賭博』という文字が新聞に踊る。それもトップニュースとして。相撲協会はその事態の中でフリーズしたかのように固まっている。『自浄能力』以前の機能不全に陥っているとしか見えない。
今回の危機は、反社会的存在の暴力団の資金源として旧くから言われている『野球賭博』なのだが、『麻雀』『花札』『ゴルフ』までが問題となっている。もうごった煮の状態なのだ。警察がメスを入れたいのは、『野球賭博』であって、仲間内の遣り取りではない。警察も、仲間内でも目に余るような所業が続けば別だが、そこまで目くじらたてることはないだろうと思う。
しかし、『野球賭博』となると、これは別だ。組織的賭博の胴元が暴力団であることはハッキリしているのだから、週間新潮の記事を放っておいては、警察はバカにされる。プライドにかけても今回は徹底的にやるだろう。
このような状況を相撲協会はどのぐらい敏感に感じているのだろうか。まあ、昔から興行とその筋の関係は取沙汰されてきた。必要悪として認知されてきた部分もある。警察も大目に見てきただろう。そこに相撲が甘えてきたのでないだろうか。「そのうち収まる」などと勘違いしていると大間違いだ。
これは大関琴光喜だけの問題ではない。野球賭博に加わった親方、力士は厳しく処分されても仕方ない。朝青龍の暴行事件と次元が違う。早く、実名を公表し、関わった関係者は退場させるべきだ。そして名古屋場所は予定通り開催するべきだ。それが相撲ファンへの精一杯の気持だ。それによって何人もの力士が土俵に上がれないかもしれない。土俵が寂しくなるかもしれない。でもそれでいいのだ。それほど大それた事をやっていたのだ。
罪悪感もなく。世に言う『春秋園事件』のとき、後に不滅の69連勝を成し遂げた双葉山が繰り上げで入幕している。『ピンチ』は『チャンス』なのだ。